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●「もうダメ」と諦めかけた古典バレエを再開
らくらく毛管運動は毎日、少しずつ貯金をしているようなものです。五分でも一〇分でも毎日続けるだけで、健康という大きな資産を積み上げることができます。
このように話しますと、みなさんは「頭では理解できる」と言われます。しかし、決心には結びつかず、はじめても長続きしない方が少なくありません。
そう考えると、「痛みは健康への第一歩」と言えるのではないでしょうか。私がこれまで見聞きしてきた中で、らくらく毛管運動が習慣になった方は痛みがきっかけになっている場合がほとんどです。
小倉八重子さん(五四歳)も、そんなお一人です。
小倉さんは九歳の時からずっとクラシックバレエを続け、小倉さんにとってバレエは生き甲斐そのものでした。ところが、四〇歳を過ぎる頃から、足の肉離れが起こるようになり、五〇歳を超えると膝に痛みが出るようになりました。
そして、五二歳の時、膝に水がたまって腫れ上がったにも関わらず、バレエの発表会を無理して決行し、取り返しのつかないことになってしまったのです。
「きっと身体にゆがみを抱えたまま、ずっと踊っていたせいなのでしょう、その負担がついに五〇歳を超えると、膝に出るようになったのです。五二歳の時、膝に水がたまり、膝小僧が見えなくなるほど腫れ上がって痛みが出始めました。
痛くて歩くこともままならないのに、ちょうど発表会を控えており、その状態のまま気力だけで踊りました。
その後の一週間は立つこともできず、這うように暮らしていました。それは二〇〇七年七月のことです。痛くて寝返りも打てず、もちろんバレエの練習など全くできなくなりました」
小倉さんは「もう踊ることをあきらめなければならないか」と思い詰めたそうです。医師には「持病として今後つき合っていかないといけない。正座もできないだろう」と言われました。
「そんなときにらくらく毛管運動に出会ったのです。ワラにもすがりたい気持ちで、〇八年八月頃から朝昼晩と一五分ずつ、一日に合計四五分間のらくらく毛管運動を始めました。
しばらく続けると、膝の痛みが消えていきました。水もたまらなくなりました。
その年の暮れには周囲の人にも気づかれないほど、普通に歩けるようになりました。ただし、そのときはまだ、ちょっと歩きすぎると水がたまり始める状態でした。でも、そういうときに、より念入りにらくらく毛管運動をすると自然に治るのです」
そして、翌年の〇九年四月にはついにバレエを再開し、発表会にも出ることができました。かかりつけの鍼灸師の先生も「信じられないほどの回復ぶりだ」と驚かれたそうです。
「いまではトウシューズを履いてジャンプも問題なくできるまでに回復しました。トウシューズでは、つま先に体重の三倍の力がかかります。五〇キロなら一五〇キロもの重さになるのです。
まともに歩けなかったのに、ジャンプもできるようになったのですから、バレエ仲間も奇跡的だと驚いています」
バレエの運動量は、姉の茶道とは話が違います。それが、一年も経たないうちに復活できたのですから、まさに奇跡的でしょう。
しかも膝が回復しただけでなく、身体のプロポーションもよくなったそうです。らくらく毛管運動は足腰を強靱にするだけでなく、ヒップアップや胴回り、太ももがスリムになる効果もあります。適正体重になると、それ以上は減らない代わりに、ヒップが小さく、太ももと足首は細く、肩も小さくなって、モデル体型に変化してゆきます。
「膝の裏を伸ばすと、お腹が引っ込み、お尻が引き上げられるのですね。肌のツヤがよくなり、ファンデーションがいらくなりました。もともと低体温気味だったのですが、平均体温も平均〇・五~〇・八度高くなりました。お通じもよくなり、いいことだらけです」
小倉さんはバレエ仲間にもらくらく毛管運動をすすめて、中には朝一五分だけで、冷え性が治った方もいるそうです。
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